最近、ドッグフードやおやつでよく目にする「グレインフリー」や「グルテンフリー」。
どちらも健康を意識したフードとして人気ですが、この2つの違いはどのようなものなのでしょうか。
混同しやすいグレインフリーとグルテンフリーの違いをわかりやすく解説し、
愛犬に合ったフード選びの参考になる情報をまとめます。

グレインフリーとは?
「グレイン(grain)」は穀物を意味します。つまりグレインフリー=穀物不使用のこと。
小麦・トウモロコシ・米・大麦などを使わず、代わりにサツマイモや豆類などが炭水化物源として使われるケースが多いです。
特徴
- 穀物アレルギーに配慮できる
- 消化が苦手な犬に優しい
- 高タンパク・低炭水化物になりやすい
グルテンフリーとは?
「グルテン」は小麦・ライ麦・大麦などに含まれるたんぱく質の一種です。
つまりグルテンフリー=グルテンを含まない食事のこと。
ただし、米やトウモロコシは「穀物」ですがグルテンは含まれていないため、
グルテンフリー=グレインフリーではない点に注意が必要です。
特徴
- 小麦アレルギーやグルテン不耐性に配慮できる
- 全ての穀物を排除するわけではない
グレインフリーとグルテンフリーの違いを比較
項目 | グレインフリー | グルテンフリー |
---|---|---|
定義 | 穀物を一切使わない | グルテンを含む穀物を使わない |
含まれない食材 | 小麦・米・トウモロコシ・大麦など | 小麦・大麦・ライ麦など |
含まれる可能性がある食材 | ― | 米・トウモロコシなどの穀物はOK |
メリット | 消化しやすくアレルギー配慮 | 小麦アレルギーに配慮 |
注意点 | 炭水化物不足に注意 | 穀物自体は残るので完全対応ではない |
どんな犬におすすめ?
- グレインフリー
→ 穀物アレルギーが疑われる犬、消化器が弱い犬、皮膚トラブルがある犬におすすめ。 - グルテンフリー
→ 小麦アレルギーやグルテン不耐性がある犬に向いている。
鹿肉×グレインフリーでさらに安心
鹿肉はアレルゲンになりにくいタンパク源で、高タンパク・低脂肪。
これをグレインフリーと組み合わせれば、アレルギーや消化の悩みを持つ犬により安心して与えることができます。

犬にとって穀物は悪いのか?最新研究から考える
「グレインフリー(穀物不使用)」のドッグフードが注目される一方で、「穀物は犬にとって本当に悪いの?」という疑問を持つ飼い主さんも増えています。
この記事では最新の研究や獣医師の見解を踏まえ、穀物と犬の健康の関係をわかりやすく解説します。
犬は穀物を消化できるのか?
かつて「犬は肉食だから穀物を消化できない」と言われていました。
しかし近年の研究によると、犬は進化の過程で炭水化物を消化する酵素(アミラーゼ)を多く持つようになり、ある程度は穀物を消化できることが分かっています。
消化しやすい穀物の例
- 白米
- オートミール
- 大麦
これらは比較的アレルギーの原因になりにくく、消化もしやすいとされています。
穀物が悪者にされやすい理由
では、なぜ「穀物=悪」というイメージが広まったのでしょうか?
- アレルギーの原因になることがある
特に小麦やトウモロコシは一部の犬にとってアレルゲンになる可能性があります。 - 安価な原料として多用されてきた
フードの「かさ増し」に使われてきた歴史があり、質の低いフードでは栄養バランスが偏ることもありました。
穀物が持つメリット
一方で、穀物には犬にとってプラスの側面もあります。
- 食物繊維が豊富 → 腸内環境の改善に役立つ
- エネルギー源になる炭水化物 → 活発な犬に必要なエネルギーを供給
- ビタミン・ミネラルを含む → 健康維持をサポート
最新研究が示す「バランスの重要性」
アメリカ獣医師協会や欧州の研究では、特定の穀物を完全に排除する必要はなく、むしろ適切に取り入れることで栄養バランスが良くなると指摘されています。
ただし、アレルギー体質の犬や消化器系が弱い犬にとっては、グレインフリーが適しているケースもあるため、個体差を考慮することが大切です。
まとめ
- 穀物=悪ではない
- 消化できる穀物もあり、適度に取り入れるとメリットもある
- 犬によってはグレインフリーが合うケースもある
- グレインフリー=穀物不使用
- グルテンフリー=グルテンを含む穀物だけ不使用
- 犬の体質や症状に合わせて使い分けることが大切
- 鹿肉と組み合わせるとさらに健康サポートに役立つ
- 愛犬に合った食事を選ぶことで、毎日の健康維持やトラブル予防につながります。
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